岩永省三 教授 (総合研究博物館)

九大研究者情報総合研究博物館

九大の修士課程を出て20年間平城宮で文字通り宮仕えをし、宮殿や寺をひたすらほじくり返してから九大に戻って来て早くも14年目となった。ずっと単身赴任。そもそも武蔵国荏原郡の出身だから、郷里に帰れなくなった哀れな防人の気分だ。筑前国糟屋郡が任地だが、はるばる志摩郡まで若年兵の教練に出かけることもある。肥君猪手がいたところだそうな………

研究主題は弥生時代以来の国家形成過程の解明。若いころ主として弥生時代すなわち首長制社会ができ始める頃を研究し、畿内では 古代国家の中枢部をつぶさに見てきた。つまり国家ができる前と完成後の姿はある程度勉強することができた。残りの人生で間をつなぐ仕事をしたいと考えている。当面7世紀から遡り最近は6世紀、国造制・ミヤケ制・部民制ができる時代を勉強中。場所が不明だったかの有名な糟屋屯倉かその後身の郡家?が尻尾を出してきてわくわくしている。